ピッチ全体を昇降する「Phovare-1(TM)」を進化させ、ピッチの一部を分割して昇降する「Phovare-2」を開発した。
ピッチ全体を上昇して得られる大空間に3~5万人を集客するイベントは立地条件や昨今の諸事情から開催数が限られるのが実情である。
主催者や施設利用者の利便性を向上する “適切な規模” の施設を要望する声に応えて「ホバーレ2」が生まれた。
最も使い勝手が良い5,000~10,000席の屋内空間を実現しながら、天然芝ピッチを維持する多機能複合型施設の極みがPhovare-2だ。
また、中規模のアリーナの稼働率を更に向上する仕組みとして即座に用途転換が行える「格納式マルチフロア」をオプションとして提案する。用途転換はバスケットやバレーボールなどの木床、
クレーや人工芝のテニスコート、そしてコンサート用のコンクリート土間など多用途に対応する。
オンサイトとオンラインの混在・共催を可能とし、集客施設の適切なサイジングに答える。
・昇降装置はPhovare-1で開発した機構を採用する。ピッチを分割することでフレームが軽量になり、昇降装置の小型化とコスト縮減が可能となった。
・サッカーとラグビーで使用する天然芝ピッチと、屋内イベントのアリーナを最適な大きさで共存するのがPhovare-2の特徴。
・必要にして十分なエリア計画が可能となり、立地条件や多様な用途の設計自由度が飛躍的に向上した。
Phovare-2の機能を最大限に引き出すために、様々な可動機構を備える付帯設備を用意した。
① 昇降用可動アーチ梁
昇降に必要な駆動装置を格納した可動アーチ梁は、通常は日射を遮らないよう北側に格納され、分割したピッチを昇降する時だけ南側に移動する仕組み。
② 大型可動スタンド
南側に配置された大型可動スタンドは上昇させたピッチフレームを支える壁となり構造安定化に寄与しつつ、アリーナの外壁としての役割を担う。
③ 採光用可動屋根
東西のスタンド屋根は天然芝に影を落とし育成の妨げとならないよう、育成期間はお辞儀した状態となり採光時間の延長に寄与する。
④ 小型可動スタンド
室内アリーナの西側のスタンドを前進させることで屋内コートに接近し、臨場感あふれる観戦を楽しめる。
⑤ 昇降・格納式マルチフロア
多様な屋内スポーツで使用する多品目なコートを分断して格納し、イベントに合わせて必要な床をスライドし、上下させるオプションを用意。