近年、スポーツビジネスは益々の盛り上がりを見せ、その経済効果は15兆円規模と言われている。しかし、国内のスポーツ施設の現状は中途半端な施設が多く稼働率の低い施設が多い。
その為、施設の稼働率や集客数の増加の向上を図るために様々な取り組みや検討がなされている。具体的には、スタジアムの改修計画及びサッカー利用以外を想定した施設稼働率が高い多機能複合型スタジアムが要望されている実態がある。
そこで、横河システム建築では多機能複合型スタジアムとして利用可能な競技場天然芝ピッチ昇降システムを開発した。
・昇降機構は、ワイヤとサッカー用天然芝ピッチに内蔵したフックとをつなげ、上空に持ち上げる。
・ピッチ本体を屋根として上部へ可動させることで屋根として利用し、屋根利用時には芝の育成が出来る。一方、屋根利用時には、屋内型施設としてイベントが開催できるという画期的なシステム。
・ピッチ上架時には二重の免振機能を持たせ、下部フレームの大幅な軽量化が可能。
・ピッチ上昇後のピットの深さも2メートル程度と浅く出来るため、スタジアム本体を含め全体のコストダウンにもつながる。
・既存のサッカースタジアム等に低コストで後付けの導入が可能。これまでピッチの昇降装置は150~200億円程度のコストを要するとされていたものに対して、開発した本システムを採用することでおおよそ1/3~1/4にコストを削減が可能となる。
サッカー利用 (30,000 席)
メインスタンド 4,000 席 (1階)
5,000 席 (2階)
5,000 席 (3階)
サイドスタンド 3,500 席 ×2
ピッチ上昇状態
コンクリート床 (約 8,000㎡)
Bリーグコート配置
Bリーグ利用①(3,000席)
Bリーグ利用②(4,500席)
Bリーグ利用②(8,000席)
アイスアリーナ利用①8,000
アイスアリーナ利用②5,000
コンサート利用
(アリーナ20,000人+30,000席)
アイスアリーナ利用③4,000
コンサート利用
(アリーナ20,000人+30,000席)
ピッチ外周部には、ショッピングモールやホテル、屋上駐車場などを配置
サッカーモード内観
アリーナモード内観
サッカーモード
(ピッチ下降状態)
アリーナモード
(ピッチ上昇状態)
市庁舎や病院を隣接しても十分な日照が得られる
サッカーモード内観
アリーナモード内観
スタンド増設
既存躯体の改修がほぼ無しで増設が可能
Jリーグ規定のスタンド屋根も増設可能